バトルの学舎
感想が寄せられてうれしく思います。
いよいよ発売です。
「バトルの学舎」が12/25に出ます。いよいよです。なんとなく不安ですが、若い人にはぜひ読んでほしいと思います。
教師は、現場で育つのだ!というメッセージを込めています。つまり、教師の最もふさわしい指導者は、子どもたちである、ということです。
集会にて
あらためて、東京の教育界の寒々とした光景が目に浮かぶ集会となりました。
「東京都は、まさに教育基本法の改訂を先取りした教育を行っている。」と胸を張ったのは、米長邦雄東京都教育委員です。
米長と言う人は、将棋の世界では非常に尊敬を集める人ですが、天皇の前で「全国の学校に日の丸がはためくようにするためにがんばっております。」と発言し、天皇に「強制にならないように」とたしなめられた人物です。
その東京では今、まさに現場に「強制」の嵐が吹き荒れています。
卒業式、入学式での君が代斉唱時の不起立等を理由とした処分を行い、先生方を経済的に追いつめ、さらには、こうした行動を反省させるために「再発防止研修」なるものを反省するまで繰り返し受けさせるという「人権侵害」に等しい行為を平然と都教委が行っています。
これには、裁判所が「違憲違法の疑いがある」と警告し、現場でも、「私は、日の丸、君が代は好きだが強制は良くない」という声、「これ以上先生をいじめないで」という高校生の抗議の声が寄せられているそうです。それだけ、事態は深刻です。
日の丸・君が代の強制問題は典型的な例に過ぎません。
「職務命令」→きちんと従わなければ「処分」という形が定着し、学校現場は、まさに支配と服従の世界になりつつあります。
こうした支配と服従の関係が定着すると支配する側は、やりたい放題です。
今回の中学教科書採択でも、杉並区で教員の提出した学校用の調査報告書が、調査委員会で、扶桑社の歴史教科書の否定的語尾を、すべて肯定的に書き換えられていたことが、情報公開制度の中で明らかになりました。
この不正を告発した教員が、逆に「守秘義務違反」として処分をちらつかせられながら、事情聴取を何回も受けたそうです。
教育基本法の改悪が、今度の通常国会に上程されようとしています。「伝統文化の尊重」「愛国心」が強調されるなど美辞麗句が並んでいますが、現在の条文と並べて検討するとおかしな所が多々あります。
例えば、与党の改正案では、第一条で「平和的な国家及び社会の形成者として真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた」という文言をそっくりカットしています。
つまり、教育の目的は、自主的精神を持たない国家に従順な「国民の育成」であることを明確にしています。
現在の「教基法改訂を先取りした東京都」の例を見ても、学校現場に様々な強制の嵐が吹き込むことが予想されます。
その時になって、あわてふためいても手遅れです。
現在の教育基本法の普遍的な理念をこそ、現実の学校現場にしっかりと根付かせていくことが必要です。
そのためにも、今からしっかりと教育基本法の理念をあらためて学び、その持つ意味の大事さを再確認したいと思います。
出版が近づいて
いよいよ出版が近づいています。能重先生に推薦していただくことになり、誠に恐縮の限りです。ありがたく思っています。どんな本になるか楽しみでもあり、不安でもあり・・・
北星余市を見て
北星余市高校に見学に行ってきました。先生方の真摯な教育に対する取り組みに昨年に引き続き、感動して帰ってきました。
子どもたちは、わずか10〜20年の間に私たち以上に濃密な人生を送っています。にも、関わらず、私たちに向ける笑顔は、本当に透明なものでした。
先生方の授業も本当にシンプルで子どもたち正面から向き合うものでした。私が教師になるとき、ある大学の先生から「教師は授業で勝負」なんて言うけれど、これからは「人間で勝負」だとアドバイスを受けました。余市の先生方は、まさに「人間として生徒としっかり向き合っている」と思いました。
鹿熊先生、田中先生、小野沢先生一日私たちの研修におつきあいいただいて、ありがとうございました。